三浦工務店新社屋は、分散した事務所の集約、業務の効率化、就業環境向上を目的に計画された本社ビルである。地域を大切にする社風を引き継ぐ
意志から、創業の地である住宅街での建替計画となった。開放的かつ周辺のプライバシーを脅かさないデザイン、また顧客に対して、更には、
社員同士隠すところのない気概を表し、従業員が全て一望出来るようなオープンな執務空間が求められた。

 

建物はL字型のシンプルなラーメン構造3階建とし、周辺に合わせて二種類の外装でくるんだ。
道路に面する街区のコーナー側のファサードには、木材を利用した建物を得意としてきた伝統を表すよう、環境負荷にも配慮した二重の木格子を
纏わせている。

 

本計画では、木材を格子状に組み合わせることによって面としての剛性を持たせ、出来るだけ少ない支持点のみで成り立つようにすることに
よって、既視感の少ない印象をつくると同時に、内部空間に対して金物がほとんど表れないで格子面が成り立つため、木造独特の柔らかさや、
職人の手が込んでいる感じを作ることを意図した。
道路側の格子状ルーバーの構成は、設計段階でアルゴリズムエディター(グラスホッパー)を使用し、居室は密に、動線空間は疎に
なるようアルゴリズムを作っている。

Photo FUMITO SUZUKI